Windows 10の環境変数を汚さずにPythonとJuliaを導入してJupyter notebookで使えるようにする
はじめに
環境変数を汚さないやり方でPythonとJuliaをJupyterで使える環境を構築した．方法としてはPowerShellを起動して，そこからpythonやjuliaを呼び出せるようにする．
環境変数を汚しても問題はないかもしれない．
PowerShellで.bachrcみたいなことをする
Windowsの環境変数にPythonやJuliaのPATHを追加しないので，PowerShellを起動したときに環境変数を設定するようにする．
PowerShell起動時に読み込まれるファイルのパスはprofileという変数に入っている．まずはecho $profileでファイルの場所を確認する．
PS C:\Users\[ユーザ名]\Desktop> echo $profile C:\Users\[ユーザ名]\Documents\WindowsPowerShell\Microsoft.PowerShell_profile.ps1
どうやらC:\Users\[ユーザ名]\Documents\WindowsPowerShell\Microsoft.PowerShell_profile.ps1という場所にあるらしい．
PowerShellスクリプトを実行可能にする
起動時に読み込まれるPowerShellスクリプトの場所が分かったが，デフォルトの設定では実行されない．スクリプトが実行されないという設定になっているためだ．
実行ポリシーを確認し，Restrictedになっていたら$profileは実行できない．
PS C:\Users\[ユーザ名]> Get-ExecutionPolicy Restricted
なので，ポリシーを変更する． マシンに影響を及ぼさずにプロセス単位でスクリプトの実行を許可する方法がある．
PowerShellを起動するショートカットを作成し，リンク先の部分に引数を指定する．
%SystemRoot%\system32\WindowsPowerShell\v1.0\powershell.exe -ExecutionPolicy RemoteSigned
環境変数を追加方法
環境変数は$ENV:Pathに入っている．
echo $ENV:Path
+=で文字列を追加できるので，$profileに書き込んでいけばよい．
$profileを編集する
$profileファイルを編集していく．Windowsに最初から入っているnotepadで編集するにはこうする．
> notepad $profile
あとはこんな感じで必要なパスを追加する文を$profileに記述して保存するのみ．
$ENV:Path += "[パス]" + ";"
$profileはこんな感じにした．
# VS Code $ENV:Path += "C:\Users\[ユーザ名]\AppData\Local\Programs\Microsoft VS Code\" + ";" # Julia-1.1.0 $ENV:Path += "C:\Users\[ユーザ名]\AppData\Local\Julia-1.1.0\bin" + ";" # Python $ENV:Path += "C:\Users\[ユーザ名]\AppData\Local\Programs\Python\Python37" + ";" $ENV:Path += "C:\Users\[ユーザ名]\AppData\Local\Programs\Python\Python37\Scripts"
これでショートカットからPowerShellを起動すれば，JuliaやPythonを呼び出すことができるようになった．
Pythonのインストール
64bit版のPython 3.7.3をインストールした．Anacondaはあきらめた．1
Windows x86-64 executable installer
Pathは追加せずに全部デフォルトのままインストール．
# Python $ENV:Path += "C:\Users\[ユーザ名]\AppData\Local\Programs\Python\Python37" + ";" $ENV:Path += "C:\Users\[ユーザ名]\AppData\Local\Programs\Python\Python37\Scripts" + ";"
pipするときは管理者権限でPowershellを起動する．
デフォルトでPythonがインストールされている場所は管理者権限がいるので仕方がない．
jupyter notebook
pip install jupyter
問題なく使える．
jupyter notebook
Juliaのインストール
ダウンロードしてインストール．
追加するパス
$ENV:Path += "C:\Users\[ユーザ名]\AppData\Local\Julia-1.1.0\bin" + ";"
Jupyter notebookでJuliaを使う
まず，jupyterのパスが通っていることを確認．jupyter notebookでjupyterを使える状態ならばOK
pkg> add IJulia
julia> using IJulia
もしjupyterのパスが通っていなければ，Minicondaをインストールか問われるので注意．
